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2010年11月22日月曜日

[CDレビュー]  THE冠「冠祭」


THE冠「 冠祭」
(2005/3/9) 

1. Psycho 
2. エビバディ炎 
3. 燃えよ! 
4. 力(RIKI) 
5. Oh! プリティガール 
6. D.M.T.R.
7. My Mind 
8. 担がれた冠 
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)






ここ最近になって、まさかの「行列のできる法律相談所」に出演するなどといった活躍も見せている、
冠徹弥さんのソロプロジェクト、THE冠の1stミニアルバム。


ソロとなった今作においても、以前組んでいたバンドである、So What?の頃に引き続いて、
メタルにハードコア、そしてミクスチャーなどの要素が強く入ったアルバムとなっています。
2曲目の「エビバディ炎」はその代表的な曲といっていいでしょう。
ヘヴィなサウンドをバックにしながらも、ボーカルが歌い方や声の色を自在に変えるところなんかが特に面白い。
さらには7曲目の「My Mind」では、フォークダンスでおなじみの外国民謡
「マイムマイム」のパロディが入った曲で、サウンド面がこれまた面白い。
それ以外の曲も、メタルコアなサウンドにのせて竹内力の生き様を歌った「力(RIKI)」や、
シンセのキラキラ感が印象的で、今作の中では最もキャッチーな「Oh! プリティガール」などといったように、どの曲も新たな実験的要素を含めつつ、それでいてメタルに仕上げているのが素晴らしいです。


そして今作では、歌詞の世界観が前バンド時代と比べて変わった気がします。
どこかふざけながらも、それでいて前向きな曲が増えたのが最大の変化といっていいでしょう。
6曲目の「D.M.T.R.」なんかはその典型。
曲タイトルの意味は「ドM・ザ・ロック」の略で、自分はMだと叫ぶ曲なわけですが、
この曲は、一見ふざけてるように見えて、よく聴けばすごく心に響く良い歌詞を描いている。
「苦しみを楽しめ 背負うほど 強くなる」 「傷跡はネタにしろ」
このように、彼なりの魂がこもった力強い前向きな歌詞の数々には、聴いていて勇気をもらえます!


しかしその一方で、3、8曲目などはメロディが印象に残りにくいなどといった問題を感じたのも事実です。
元々、良質な歌メロを作ることに関しては苦手なのかなと思う部分もあり・・・
5曲目みたいな良い作品もあることはありますが、その辺は今後不安に感じました。
これからも各バラエティ番組などに出演していけば、THE冠の知名度自体は確実に上がるでしょうが
それが肝心の音楽の方に結果に結びつくかどうかは現状ではまだ分からない気がします。
やり方次第では、全盛期のSEX MACHINGUNSぐらいに売れる可能性はあると思うので、
今後はどれだけキャッチーでインパクトのある曲を作れるかがポイントになるのではと思いました。
実力面、特にボーカリストとしての力は日本屈指のものを持っていると思うので、頑張って欲しいです。



ちなみに今年10月にニューアルバムもリリースされましたがまだ聴けてません。こちらも近々聴きたいと思ってます。




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