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2009年12月22日火曜日

[CDレビュー]  鬼束ちひろ「DOROTHY」


鬼束ちひろ「 DOROTHY」
(2009/10/28) 

1. A WHITE WHALE IN MY QUIET DREAM 
2. 陽炎 
3. X 
4. ストーリーテラー 
5. STEAL THIS HEART
6. I Pass By 
7. 帰り路をなくして 
8. Losing a distance 
9. ラストメロディー 
10. 蛍 
11. VENUS
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




2009年10月にリリースされた、鬼束ちひろさんのニューアルバム。
完全復活へ向けて、音楽に込めた新たな決意というものを
ひしひしと感じるアルバムだったと思います。

世間的には、鬼束ちひろの曲といえば暗いというイメージがあるかもしれません。
今作でいえば「帰り路をなくして」のような、ひたすらダークな曲も
もちろん魅力の一つですがしかしこのアルバム全部を聴けば、
決して暗いばかりだなんてことはない。
同じバラード曲であっても、歌謡曲的なメロディにのせた美しいラブソング「陽炎」や、
どこか小悪魔的な感じのする「ストーリーテラー」などといったように、
曲ごとに違う色を感じさせてくれる作品となっている上に、
激しいロック調の曲「X」や、軽快なシンセの音が印象的な曲
「STEAL THIS HEART」などといった新たな挑戦を感じる曲も
収録されているというのが良いです。

そしてこのアルバムは、影の部分と同時に、光の部分を強く歌っている。
その向こうに見える光を目指して、必死に向かっているかのような・・・ 
特にラスト2曲は、圧巻といってもいいでしょう。
暗闇の中で輝こうとする姿を思わせてくれる「蛍」は超名曲といっていいです。
そしてラスト曲の、壮大なまでの愛、決意、希望を歌った「VENUS」の
その圧倒的なまでのスケールは、まさに大空から光がさしてくるかのよう。

今作は、個人的には彼女の最高傑作だと思いました。
いつかまた、ライブにも行ってみたいです。
生で聴いたら、きっとCDで聴く以上に感動するだろうなと・・・


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