HIGH and MIGHTY COLOR「 G∞VER」 (2005/9/14) 1. G∞VER 2. NOTICE 3. PRIDE 4. Naked 5. OVER 6. Days 7. SWEET ESCAPE 8. RUN☆RUN☆RUN 9. What for... 10. Rain 11. With YOU お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10) HIGH and MIGHTY COLORの記念すべき1stアルバム。 まずこのアルバム、やはり曲自体はどれも良い曲ばかりです。 特に、歌メロの良さに関しては、この頃から他のバンドと比べても頭1つも2つも抜けていたと思いました。 シングル曲である3、5、6、8曲目の完成度はさすがです。 その中でも「OVER」は、個人的にどれだけこの曲に勇気づけられたか分からないぐらいの超名曲。 力強い歌詞と激しいサウンド、そして何より、ツインボーカルの良さがこの曲ではこれでもかとばかりに出ています。 曲の構成美を感じ、それでいてツインボーカルだから最初から最後まで全くダレない。聴き応え満点の曲です。 アルバム全体の構成に関しても、もともと前身はメタルバンドであった一面を感じつつも、 ポップな曲から激しい曲まで、曲ごとに多彩な一面を見せてくれますし、 最後は、ストリングスを取り入れたバラード「With YOU」で終わるというのも良かったです。 こういう、メタルの枠にとらわれない自由な発想ができるのは、J-POPならではの良さ。 (ちなみに、アメリカでは例えばメタルバンドはメタルしかやってはいけない風潮があると、マーティ・フリードマンさんも言ってました) このセンスはもっと評価されていいと思いますし、こんなバンドは洋楽を探しても無いのではと、 そう思わせてくれるものがある、1stにして独自性あふれる作品を作ってくれたと思います。 このアルバムの収録曲で特に素晴らしいセンスを感じたのは、まず1曲目の「G∞VER」。 ヘヴィなサウンドに、電子音が絡み、そしてユウスケさんの叫び声が響く。 これは文句なしにカッコ良いし、こんな曲は今まで聴いたことがない。 さらに、8曲目の「RUN☆RUN☆RUN」。こちらは一見すると明るいポップソングなんですが、 そのバックで、特にサビ部分でギターの重低音が鳴り響き、しかしそれでいて同時にキラキラ感も感じるサウンド。 これが合わさることによって、今までに体験したことが無いような、とてつもない高揚感を感じさせてくれる。 こんな曲は、やはり洋楽を探してもたぶん無いんじゃないかと思います。天才的な曲といっていいでしょう。 しかしその一方で、特にアルバム曲においては、粗さも目立ってしまったと思いました。 まずボーカルのマーキーさんの歌唱が、2曲目の「NOTICE」の時点から不安定で、 この曲自体はとても素晴らしいと言える曲なのに、これでは世間的には評価されるものもされなくなるのではと・・・ そう思ってしまいました。さらには7曲目でも、これまた曲自体は良いのに、ボーカルがパワー不足で サビ部分の声が一部出ていなかったり、そのせいか演奏も心なしか迫力不足に聴こえたり・・・ さらには曲の構成面においても、4曲目では、マーキーさんの中低音ボーカルが響く曲かと思いきや、 2番終了後に突然ユウスケさんが超ハイトーンで叫び出しビックリするといったように、 これはたぶん多くの人が違和感を感じるのではないかと、そう思う場面もあったりと・・・ 個人的にはハイカラの作品を勧めるなら、この作品よりも2nd、3rdアルバムをオススメしたいです。 2nd以降で、これは化けたぞと思わせてくれる、文句無しの作品が完成していますので、 そちらを聴いた後にもしこのバンドに興味を持てば、こちらの1stアルバムも聴いてみましょう。
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2010年8月13日金曜日
[CDレビュー] HIGH and MIGHTY COLOR「G∞VER」
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