妖精帝國「 Gothic Lolita Doctrine」 (2009/8/26) 1. Gothic Lolita Doctrine 2. Valtica 3. 機械少女幻想 4. 赤い扉 5. Schwarzer Sarg 6. Hades:The bloody rage 7. Wisdom 8. Destrudo 9. 彩の無い世界 10. 至純の残酷 11. Simulacra 12. 霊喰い 13. Alte Burg 14. Wei β Flugel お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10) 妖精帝國の2ndベストアルバム。 ボーカル、ゆいさんとキーボード・ギターの橘尭葉さんによる 2人組ユニット(当時)の作品でございます。 このアーティストの曲を聴いてみようと思ったきっかけは、 以前にとある音楽レビューサイトにて、主にアニソンやゲーム界で 活躍するアーティストでありながら、メタル的な要素を取り入れた 音楽をやっているという話を聞いて、興味を持ったからです。 そしてこのアルバムを聴いてみると、まさにその期待通りといっていい 内容の曲を聴かせてくれました。 元々は「打ち込み系ユニット」というプロフィールを持つ彼らの音楽性は テクノなどの電子音楽をベースとしながらも、それに加えて バイオリンやオーケストラの音を取り入れたメタル、いわゆる 「シンフォニックメタル」を融合させたという、独特なサウンドが広がっています。 5・6曲目などは特にシンフォニックメタル的です。 音の作り自体は打ち込みが多いので、ズシっとしたヘヴィな音が 響くという感じではないですが、それでも壮大な世界観を持った これらの曲の数々には、個人的には最高にハマりました。 今の日本のメジャーアーティストでこんな音楽をやっている人は本当に少ないです。 それに対して、2・8曲などはテクノ・トランス色の強い曲で、 思わず体を動かしたくなるようなサウンドが広がっています。 ちなみにこの妖精帝國というアーティストは、いわゆるアニソンの 世界においてはALI PROJECTと比較されることが多いと聞きましたが、 サウンドの多様性、作風の振り幅の広さにおいては、 こちらの方が上かもしれないと思いました。 そして歌詞も独特の世界観を持っています。 2曲目でいきなり「絶対運命迷子人間 冷酷心情最高」といったような歌詞が出てくるのには驚きました。 さらに3曲目の「機械少女幻想」は、そのタイトル通りとでもいうべき 機械・ロボットになってしまった人たちの世界を描いた曲でこちらにも驚き。 その後も全編通して、濃すぎるぐらいに濃い世界観が広がっています。 そしてこれらの歌詞やサウンドをバックに、ボーカルのゆいさんの、 まるでボーカロイドのように高くて甘い声がからんでくるという この組み合わせは、まさに唯一無二といっていいでしょう。 彼らの曲はおそらく合わない人には全く合わないと思いますが、 しかしそれでも音楽的には本当にすごいと思いました。 ただベストアルバムとなると、若干似たような印象のある曲が 何曲か重なってしまう傾向があったので、 次はぜひオリジナルのフルアルバムをリリースしてくれることを期待したいです。 (調べてみたらここまでベストアルバム2枚とミニアルバム1枚のリリースで、オリアルが0という歌手も珍しい・・・) ライブにも機会があれば行ってみたいです!
ブログトップ
2009年10月25日日曜日
[CDレビュー] 妖精帝國「Gothic Lolita Doctrine」
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿