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2011年9月7日水曜日

[CDレビュー]  JAM Project「JAM-ISM ~JAM Project BEST COLLECTION III~」



JAM project「 JAM-ISM 〜JAM Project BEST COLLECTION III〜」
(2004/9/23) 

1. VICTORY 
2. 紅ノ牙 
3. Voyager 
4. Cry For The Earth 
5. Dragon 
6. Destination 
7. 戦士よ眠れ…
8. 約束の地 
9. 魔神見参!! 
10. No Serenity 
11. The Gate Of The Hell 
12. Promise ~未来への誓い~
13. 炎皇合神! ソルグラヴィオン!! 
14. Peaceful One
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)





JAM projectの通算3枚目のベストアルバム。
このアルバムにて、彼らは音楽的に大きく進化したといっていいでしょう。
前作でも「SKILL」「FREEDOM」といった一部の曲に大作志向が見られましたが、
今作ではまず1曲目のシンフォニックロック「VICTORY」からして、最高にドラマチックでかっこいいです。
イントロや間奏もプログレッシブで、曲全体から、まるで銀河や宇宙を感じるかのような
壮大なスケール感のもとに歌われる、勝利への願いを込めた熱いメッセージには感動させられる。
さらには、荘厳なコーラスワークが印象的な、ミディアムテンポのメタルナンバーで
まさに地獄が迫ってくるかのようなダークな世界観を描いた曲「The Gate Of The Hell」は、
アニソンというよりは、もはや聖飢魔IIの曲みたいで、これは子供たちが生で聴いたら
泣き出してしまうんじゃないかと思うぐらいの、すさまじい迫力を感じる。
そして唯一のアルバムオリジナル曲「Cry For The Earth」では、
この地球上で現実に数多く起きている戦争の愚かさを歌った、ハードロックバラード曲で、
まさにこの戦争で傷つけられた多くの人たちの叫び声が聴こえてくるかのような曲。
これらどれも超大作といっていい曲ばかりで、圧倒させられるものがあります。


そして曲種の幅においても、これまでにはなかったような新たな挑戦、そして進化が見られます。
その中でも5曲目の「Dragon」は、サウンドに東洋的な要素が入った曲で、
ポップでありながらも、同時にプログレッシブな曲展開を存分に感じることができる、
これぞ大傑作だといっていい曲でしょう。
さらには全英語詞の痛快ロックンロール「Voyager」のような曲もあれば、
まさかのカントリー風ナンバー「約束の地」といった曲もありで、聴いていて面白かったです。


もちろん王道ナンバーにおいても、
サビの疾走感がすさまじいメロスピ系の曲「炎皇合神! ソルグラヴィオン!!」、
少年の頃を思い出させてくれるかのような、懐かしい輝きを感じる女性ボーカル曲
「Destination」といった曲は特に良かったですし、そしてアルバムのラストには、
世界中の全ての人たちが幸せになるようにという願いが込められた、ミディアムバラード曲
「Peaceful One」にて大団円で締めくくるといった作品構成、これもまた良かったです。


7、12曲目のバラード曲が少し弱いかなと思った以外は、アルバム作品として完璧な内容といっていいでしょう。
ベスト盤でありながら、アルバム内での起承転結といったものも決まっていますし、
何よりここまで楽曲たちのレベルが高いのは驚きといっていい。これはもっと多くの人たちに聴いて欲しい作品です。
それこそ世界中の人たちに、彼らの願いが込められた曲が届けばと・・・


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